HiBaseでゆく 気まま旅

自作ハイエースキャンピングカーでの旅行記

電装と天井!キャンピングカーDIY Part3

 


このブログは前回の続きです。

前回のブログを未読の方はこちらを読んでから読むことをお勧めします。

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目次

 

 

◇キャンピングカーDIY手順4 天井をオシャレに♪

 

天井の内張りはそのまま使用することもできますが、私の場合は天井に木を張ることでオシャレな見た目にしました。

(本当は壁もウッド化したかったが、お金の都合で断念)

 

天井だけでも木を張ることでかなり車内の印象が変わります!

 

 

また、木を張るメリットはオシャレだけではありません。

  • 断熱効果 真夏日直射日光があっても天井はそこまで暑くなりません(車内は暑いですが…)
  • 車内に木の香りが広がる

 

「車内に木を使用して車検は通るの?難燃材じゃないとダメじゃないの?」と疑問に感じる方もいらっしゃると思います。

保安基準ではどうなっているのでしょうか。

 

https://www.mlit.go.jp/common/000190452.pdf

4. 判定基準
4.1. 3の試験を行ったとき、5個の試験片は、それぞれ、次のいずれかの基準に適合する
こと。
(1) 燃焼しないこと。
(2) 試験片の燃焼速度の最大値は、100mm/分を超えないこと。
(3) 試験片の燃焼が、A標線に達してから60秒経過する前に停止し、かつ、A標線に達し
た後の試験片の燃焼した長さが50mm未満であること。
4.2. 鋼板、アルミ板、FRP厚さ3mm以上の木製の板(合板を含む。)及び天然の皮革は、
3.及び4.1.の規定にかかわらず、難燃性の材料とみなす。

(別添27 内装材料の難燃性の技術基準 抜粋)

 

 

つまり、木材は厚さ3mm以上のものであれば問題ないということです。

私は厚さ10mmの杉の羽目板を使用。

羽目板は木材を扱っているホームセンターに行けば10枚セットなどで売ってあります。

 

天井ウッド化!STEP1.下地となる木材を打ち付ける

まず羽目板を打ち付ける為の下地となる木材を天井に打ち付けます。

 

ハイエースの天井は、骨組みのような部分があるため厚さのあるそこへドリルビスで木材を打ち込みましょう。

天井に穴が開かないようにビスの長さはちょうど良いものを選んでください!!

 

ドリルビスは鉄板にそのまま打ち込めるようにビスの先端部分がドリルの様になっています。こちらもホームセンターで売っています。

 

天井は湾曲しているため、合わせて曲がるように厚さ2.4mmの角材を使用。

下地木材は4本打ち付けました。

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天井ウッド化!STEP2.断熱と天井照明の配線を行う

早速羽目板を…と行きたいところですが、羽目板を張る前に天井の断熱とライトの配線をしておきましょう。

断熱は壁と同じくアクリアを詰めてテープで貼っていきます。

 

天井照明は、amazonでこちらを購入しました。

安価の割にリモコン付き、調光機能有りとおおむね満足してますが、調色機能がないのが残念…

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B08KCZP8Z1/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o02_s00?ie=UTF8&psc=1

 

 

 

 

天井ウッド化!STEP3.羽目板を張る

羽目板は、見た目にこだわってビスでなく銅制の釘で下地木材に打ち付けました。

羽目板を端から打ち付けていきながら照明の位置を決め、線が通る穴を羽目板に開けて線を通していきます。

 

羽目板を張っている途中の写真がこちら。天井から垂れているのが照明の配線です。

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羽目板を張るときは押さえる人と釘を打つ人二人で作業するのがいいと思います。

また、大変だったのが一番端で、羽目板を縦にまっすぐ切る必要があるため、手ノコでの作業はかなり慎重に行いました。

 

 

素人ながら綺麗に打ち付けることができました!!
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◇キャンピングカーDIY手順5 電装関係

 

天井、床、壁全て終了したところで、キャンピングカーで一番頭を悩ませる問題…配線です。

私は照明の電源を車のバッテリーでなくサブバッテリーから使用しています。

サブバッテリーを使用する理由は、

エンジンをかけずにバッテリーから電源を取っているとバッテリーが上がってしまいエンジンが掛からなくなる可能性があるからです!

 

エンジンをかけていればバッテリーがあがる心配はありませんが、駐車中は騒音や環境のためにアイドリングストップが推奨されます!

 

 

 

サブバッテリーシステム構築!STEP1.電気のおはなし

サブバッテリーと聞くとなんだか難しそうなイメージがありますよね?

しっかり調べずに配線をすると火事になる恐れもありますのでしっかり下調べすることをおススメします。

 

では、ここで小学校理科のお勉強です。

電気には直流(以下DC)交流(以下AC)があり車に使用されるバッテリーはDCで電圧は12Vです。

それに対し家庭で使用するコンセントはAC100Vとなっています。

 

つまり家庭用コンセントの電化製品を車で使いたい場合、バッテリーのDC12VをAC100Vへ変換する必要があるのです。

 

 

この知識を前提に電化製品を見てみると、消費電力W(ワット)の記載があると思います。いやW(ワット)てなんやねん!!って方安心してください。

電力W(ワット)は次の計算式で求められます。

 

電力(W) = 電流(A) × 電力(V)

 

 

この計算式をとりあえず覚えて頂いて、いったんDCからACに変換してくれる魔法のアイテムについて説明します。

 

 

サブバッテリーシステム構築!STEP2.カーインバーターの選び方

DC12VからAC100Vへ変換してくれるの魔法のアイテム・・・それがインバーターと呼ばれる機器です。

 

しかし、魔法のアイテムインバーターはDCからACへ変換する際に発熱し、電力ロスが発生します。

電力を有効に活用するために、つまり節電の為にはできるだけDCの製品を使用するのがおすすめです。

 

 

ここで私が車内で使用したい製品はこちらです。

直流(DC)

  • 天井照明
  • キッチン照明
  • シンク用のポンプ
  • 換気扇

 

交流(AC)

  • モニター
  • 扇風機
  • ノートパソコン

 

 

本当はすべてDCで済ませたかったのですが、どうしてもAC機器の必要性は出てきます。ACの電化製品を使いたいので先ほど話したように、インバーターが必要です。

 

とはいえ、インバーターと言っても種類がたくさんあります。

インバーター選びに大事な要素は定格出力出力波形です。

 

インバーターの定格出力とは?

定格出力とは、簡単に言うと合計何Wの製品まで使うことができるかです。

先ほどの式にもでましたW(ワット)です!

定格出力が100Wのインバーターの場合だと合計100Wまで となります。

 

ちなみに、100Wのインバーターが消費電力100Wの製品で必ず動作するかというとYesとは言えません。

基本的には最大消費電力内におさまりますが、たまに記載の最大消費電力を超える製品もありますので注意してください。

 

合計100WのAC機器を使用したいならばマージンを考えて150W~200Wのインバーターをおススメします。

 

大は小を兼ねるということで定格出力は大きければ大きいほどいいのですが、その分値段も上がっていくので使用したい製品の消費電力を確認し自分にあったものを使用しましょう。

 

 

インバーターの出力波形とは?

 

インバーターの出力波形には大きく分けて3種類あります。

  • 短形波
  • 疑似正弦波
  • 正弦波

 

3種類の特徴を覚える必要はありません。

これだけ覚えておけば大丈夫です。

家庭用の電源は正弦波です。矩形波、疑似正弦波では電化製品故障のリスクもあるため知識のない方は正弦波のインバーターを購入しましょう!!

 

 

筆者の使用しているインバーター

選び方が分かったところで、私の使用例を見てみましょう。

私の場合、モニターと扇風機、たまにノートPCを接続する予定です。

 

初めにそれぞれの消費電力を調べてみます。

15インチモニター 12W

扇風機 36W

ノートPC 150W

合計 198W

 

余裕をみて定格出力300Wの正弦波インバータがあればよさそうです

私が購入したのはこちら。

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B01MRWJL4C/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o08_s01?ie=UTF8&psc=1

 

国産メーカーでないため悩みましたが、半年以上使用して問題は出てません。

 

 

サブバッテリーシステム構築!STEP3.バッテリーの選定

使用する機器とインバーターが決まったところで次はサブバッテリーです。

 

バッテリーには大きく2種類あります。

 

鉛ディープサイクルバッテリーの特徴は安価な代わりに重い、リチウムイオンバッテリーに比べて寿命が短いです。

一方リチウムイオンバッテリーは鉛ディープサイクルバッテリーに比べて軽量、長持ちですが、かなり高価です。

 

同じ容量(105Ah)で値段を見比べてみると、

鉛ディープサイクルバッテリーは12000円程度で購入できますが、

リチウムイオンバッテリーは7,80000円もします。

 

実は…バッテリーは容量が減ると電圧が下がってくるため、容量が減ってくると家電製品を動かすことができなくなります。

そのため、100%すべてを使用することができないのです。

 

しかしリチウムイオンバッテリーは電圧の下がりが鉛ディープサイクルバッテリーに比べて緩やかです。

そのため同じ容量であってもリチウムイオンバッテリーの方が長く製品を動かすことができます!!

 

寿命の長さやバッテリー容量に対する家電製品使用率を考慮すると、

リチウムイオンバッテリーがおススメです!!

 

ちなみに私が使用しているリチウムイオンバッテリーはこちらです。

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B08FJ3T79G/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o03_s00?ie=UTF8&th=1

 

 

さてリチウムイオンバッテリーに決まったところで次はバッテリー容量です。

バッテリー容量は使用したい機器の電力と使用時間によって決めましょう。

先ほど挙げた私が使用したい物の消費電力は次の通りです。

[DC]

天井照明 15W

キッチン照明 6W

シンク用のポンプ 24W

換気扇 6W

 

[AC]

15インチモニター 12W×1.2=14.4W

扇風機 強36W×1.2=43.2W

ノートPC 150W×1.2=180W

インバーターの説明でも書きましたが、変換で電力ロスがあるため目安として1.2倍にしています。

 

 

次に1日の使用時間を想定します。

天井照明 15W×3時間=45W

キッチン照明 6W×1時間=6W

シンク用のポンプ 24W×30分=12W

換気扇 6W×1時間=6W

15インチモニター 14.4W×2時間=28.8W

扇風機 43.2W×4時間=172.8W

ノートパソコン 180W×1時間=180W

合計 450.6W

 

1日約450W使用するわけです。

とはいえ扇風機は夏場以外付けない、パソコンも毎日さわるわけではありません。

モニターもめんどくさい時は動画をスマホで観たりするので毎日使用するわけではないです。

 

上記3つを抜いた合計は約100Wとなります。

 

 

ここで私が使用しているバッテリーの容量表記をみてみます。

100Ahと記載がありました。

 

電流(A)ではわかりにくいため電力(W)に変換しましょう。例の計算式に当てはめます。

100Ah×12V=1200Wh

 

「Whのhってなんだよ!」って話ですよね。

hとはhourつまり時間を表します。

1200Whとは、1200Wの消費電力を1時間つかえる容量だよってことです

なので先ほどの電化製品で使用する電力(W)は計算で1日に使用する時間で求めたわけです。

 

但し先ほども書いた通り、バッテリーは容量全てを使用できるわけではありません。

リチウムイオンバッテリーでは一般的に満充電から8割程度使用できるといわれています。(間違っていたらごめんなさい)

 

つまり、1200Wh×0.8=960Whの容量を使用できると考えることができます。

 

100Ahの容量のリチウムイオンバッテリーであれば1日450W使用する使い方で2日とちょっと持つ計算になります。

ちなみに私はサブバッテリーと別に1000Whタイプのポータブル電源を持っているのでそちらと合わせて3,4日は充電なしで車中泊できております。

 

この計算はポータブル電源の容量を決める際にも使えるのでぜひ参考にしてみてください!

 

 

サブバッテリーシステム構築!STEP4.配線図を書こう

 

行き当たりばったりで配線を行うと配線がぐちゃぐちゃになったり、配線ミスが発生したりしてしまします。

配線ミスで製品が付かないならまだしも、製品が壊れてしまったり、火災にまでなると大変です!

 

使用する電化製品とバッテリーが決まったところで配線図を書くことをおススメします。

 

配線図といっても簡単な手書きの図で大丈夫です。

私はこのような図を書きました。(汚いですが…)

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回路図にヒューズという部品があると思います。

ヒューズとは想定外の電流が流れたときに断線し、断線させることで製品が壊れたり火災となることを防ぐ部品です。

 

過電流対策に製品とバッテリーの間にヒューズを入れるのを強くおススメします!

製品の消費電力とバッテリー電圧(12V)から流れる電流を求めて売り物の中から一つ上の値のヒューズを付けておきましょう。

 

例)

バッテリー電圧12Vで消費電力12Wの製品の場合

12W = 12V × 〇〇A

12W / 12V = 1A

5Aのヒューズをつける

 

 

サブバッテリーシステム構築!STEP5.配線

 

配線図が書けたらいよいよ配線です!

しかしここでも必要な知識があります。線の太さです。

 

線にも規格があり何アンペアの電流を流すか、直流用か交流用かでも変わってきます。

私が使用したエーモンという会社の線スペックは公式サイトに載ってます。

www.amon.jp

 

一部抜粋すると次の様になります。

太さ(sq):定格電力(W)

0.2sq:30W
0.3sq:36W
0.5sq:60W
0.75sq:80W
1.25sq:140W
2.0sq:200W
3.0sq:360W
5.0sq:480W
8.0sq:720W

※sqはスケアと読みます。

 

 

また、線と線を着脱可能にするために線の端にギボシ端子を圧着する必要があります。

ギボシ端子はオスとメスがあるので間違えないように接続してください。

線の端の被覆を少し剥いて圧着ペンチで挟み込みます。

被覆と線どちらもあたるように圧着してください。

 

私が使用したアイテムは次の通りです。

・赤線、黒線(リンクは赤線です)

www.amazon.co.jp

 

・圧着ペンチ

元から持っていたものを使用

安いものでも十分使えると思います。

 

ギボシ端子とカバー

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B086XBZP4S/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o00_s01?ie=UTF8&psc=1

 

・丸型端子(バッテリーに接続)

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B086XBQFNH/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o02_s00?ie=UTF8&psc=1

 

また、配線がまとまるようにスイッチパネルを使用しました。

(接触して漏電する可能性もあるので配線はできるだけきれいにまとめておきましょう。)

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B086WD636R/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o04_s01?ie=UTF8&psc=1

 

 

走行充電システムも導入したいのですが、それはまた今度解説します。

 

Part4へ続く。。。

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